女性アイドルグループNiziUの結成前のオーディション番組「NIZI Progect」はご存知でしょうか。その番組の中でプロデューサーのJ.Y.PARKさんが「誰もが一人ひとり特別な存在」であることについて語られていて、その内容に深い共感を覚えました。僕自身も以前から同じような考えを持っており、今回はありのままの姿がいかに特別であるかということを中心に話してみたいと思います。
人格形成時における本質の上書き
よく考えてみると、人は生まれてきたときには無垢で何も知りません。できるのは生きるために必要なこと、例えば、泣いたり、ミルクを飲んだり、おしっこをしたり、そういった本能的なものに限られます。そこから成長するにつれ、いろいろな知恵を得て、失敗や成功体験を繰り返しながら人格が形成されていきます。
しかしそういった知恵や経験によって、もともと備わっていた個人のオリジナリティや、本質的な部分が上書きされてしまう場合もあると思うのです。
例えば、学校生活では服装や髪型を制限をされて、人と同じであることを求められます。更に社会に出ても評価基準が定められて、その枠にはまることを望まれます。本来一人ひとりが持ち合わせている才能や能力を発揮できず、そのせいでメンタルが悪くなったり、違和感を持ったりする人は結構多いのではないでしょうか。
誰にでも能力を発揮できる場所は必ずある
仕事が全然うまくいかないのは、本人の能力が低いわけではなくて、職場や業種自体がそもそもフィットしていないのが原因だった…というケースはよくあると思います。
僕でいえば、建築業界にいたころは常に「何か違うな」と思いながら働いました。違和感があるため、主体的にどんどん勉強する事もなかったのです。
しかし、好きな業種に徐々に関わるようになってくると、自然と主体的にやることも増えていき、それに伴って成果も出てきたのです。「勉強だと思って努力すること」と「自発的に楽しみ、勉強だと思わず突き進む」人であれば、後者に敵わないと思います。好きこそものの上手なれですね。
職場や業種が合わないからといってすぐに辞めるのは、信用を失う恐れがあるので注意が必要です。しかし、合わないと感じながらずっと同じことをやり続ける必要はありません。もしも自分に合うことが見つかったら、仕事の中で変化を加えてもいいですし、時には環境を変えていくことも重要だと思っています。
自然体でいられる種は、外ではなく自分の中にしかない
人生を考える上で最も大切なのは、自分の中にある本来の姿、自然体の自分を見つめ直してみることだと思います。「僕は何をしているときが一番心地よくて、豊かな気分でいられるのか」自分自身に常に問いかけてみるのです。
とは言うものの、自分に何が向いているのか、何がしたいのか分からない、ということがあるかもしれません。まずは少し興味があることについて、関連する本を読んでみたり、なりたいと思う人のSNSをフォローして発信されていることを真似してみたり、そのようなことをコツコツ続けている間に、これならやっていて辛くない、むしろ少し楽しいかもしれない、そんな感覚が生まれる時がきっと訪れると思います。
そして、自然体の自分と現在自分が置かれている状況とのバランスを考えながら、その比重を徐々に変えていくのです。習慣として少しずつで構いません。そうすると、成果と呼べるかどうかは別として、心がより豊かになり、自然体な自分でいる時間が増えていくはずです。
自分と向き合い、豊かに生きるヒントを見つける
年を重ねていくほど、いろいろな経験を積み重ね、知識も増えていきます。その一方で、社会や組織の中で決められたルールやしがらみに縛られるようにもなります。そういった状況の中で、お金を稼ぐために合理的な方法を判断しても、自分が違和感を感じている環境の中では結局ひずみが出てきて、うまくいかなくなってしまうのではないでしょうか。
もし時間が許すなら、一旦現在の状況から距離を置いて、自然の中で自分の自然体と向き合う時間を取ってみるといいかもしれません。今後の人生をもっと豊かに生きられるヒントを見つけられると思います。
「自然体」のままに行動しよう
一般的に合理的と認識されていることであっても、違和感を持ちながらでは自分にとって最良の結果は得られないと思います。どのような状態が居心地良いのか、何を目標とするのか、一人ひとり違うのです。
「自然体」のままに行動すること、それが一番合理的といえるのではないでしょうか。そのためにも自分にとっての「自然体」とはどんな状態なのか、自分自身と向き合って問いかけてみることが必要です。これを読んでくださった方が、本来の自分と出会い、心豊かな生活を送られるよう願っています。
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