仕事、人間関係、情報過多、将来への不安…。心は休まる暇がなく、常に緊張状態に置かれ、知らず知らずのうちに、私たちは心の悲鳴を無視して生きているのかもしれません。そして、その結果、
- 集中力が低下する
- イライラしやすくなる
- 眠りが浅くなる
- 体調を崩しやすくなる
など、心身に様々な不調が現れ始めるのです。では、どうすれば、この心のざわめきを静め、穏やかな心を取り戻せるのでしょうか？
その答えの一つが、近年、注目を集めている 「マインドフルネス」 です。
マインドフルネスとは、「今、ここ」に意識を集中し、判断や評価を加えず、ありのままの自分を観察する心理的な訓練法です。瞑想やヨガなど、東洋の伝統的な修行法をベースに、現代風にアレンジされたもので、Google、Apple、Facebookなどのグローバル企業でも、社員研修に取り入れられています。
私たちの心は、常に、過去や未来のこと、周りの人のこと、様々な情報や雑念でいっぱいです。
そして、この「思考の洪水」こそが、心のざわめきを生み出す原因となっているのです。マインドフルネスは、この雑念を手放し、心を「今、ここ」に集中することで、雑念を手放し、心の静寂を取り戻す効果があります。
例えば、マインドフルネス瞑想では、静かな場所で目を閉じ、呼吸に意識を集中します。
そして、様々な思考や感情が浮かんできても、それに抵抗したり、判断したりすることなく、ただ、ありのままに観察する練習をしていきます。マインドフルネスは、単なる精神論ではなく、多くの科学的エビデンスに裏付けられた、効果的な手法です。
- ストレス軽減効果: ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制し、ストレス反応を軽減する効果。
- 集中力・注意力向上効果: 注意力を司る脳の領域が活性化し、集中力や注意力が向上する効果。
- 感情コントロール効果: 感情をコントロールする能力を高め、不安や怒り、抑うつなどのネガティブな感情に振り回されにくくなる効果。
- 免疫力向上効果: 免疫細胞の活性化を促し、免疫力を向上させる効果。
これらの効果は、脳波測定やMRIなどの脳画像診断、血液検査など、様々な科学的な手法によって証明されています。特に特別な道具や場所を必要とせず、誰でも、今すぐ始めることができるので、気軽にやってみてください。
- 呼吸に意識を集中する:
椅子に座ったり、床に寝転がったり、楽な姿勢で目を閉じ、自分の呼吸に意識を集中します。息を吸う時、吐く時、空気の流れ、お腹や胸の動きを、ただ、ありのままに感じてみましょう。 - 五感を研ぎ澄ます:
食事をする時、お茶を飲む時、散歩をする時など、日常生活の中で、五感を意識的に使ってみましょう。食べ物の味、香り、食感、お茶の温かさ、風の音、鳥のさえずり、周りの景色…五感を研ぎ澄ますことで、「今、ここ」の体験に集中することができます。 - 歩く瞑想:
ゆっくりと歩きながら、足の裏が地面に触れる感覚、風の感触、周りの景色、音に意識を集中します。考え事をするのではなく、「歩く」という行為そのものに意識を向けることで、心が落ち着き、雑念が消えていきます。
最初は、数分から始めて、徐々に時間を延ばしていくのがおすすめです。
心のざわめきを静め、穏やかな心を取り戻すことで、
- 集中力が高まり、仕事のパフォーマンスが向上する
- 人間関係がスムーズになる
- より質の高い睡眠をとることができる
- ストレスに強くなり、心が安定する
など、様々なメリットが期待できます。「今、ここ」に意識を集中し、ありのままの自分を受け入れる。個人的にはサウナが最もおすすめです。熱いサウナ室にいると肉体的に限界なので、考え事は一つくらいしか浮かんできません。その浮かんだ想いが最も必要なことだったりするのです。水風呂に入り、風が心地よい外気浴をしていると多幸感と同時に、解決策が見つかったりします。ずっと力んでいては、力を十分に発揮することはできないということです。マインドフルネスの実践を通して、心の余裕とリラックスした日々を手に入れましょう。
